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2016(平成28)年度一般会計決算を読む その5

引き続き、2016(平成28)年度一般会計決算を読んでいきます。

決算–国会所管(2)

国立国会図書館

  • 歳出予算額: 195億円
  • 前年度繰越: 3億円
  • 予算総額: 198億円
  • 支出済歳出額: 189.7億円
  • 翌年度繰越額: 2.4億円
  • 不用額: 5.5億円

職員の人件費として、歳出予算額が96.6億円、支出済額は93.4億円、不用額は3.2億円となっています。

資料購入費、資料費、資料整備費、納入出版物代償金などを合わせると、歳出予算額24億円、支出済額は23.9億円、不用額は863万円となっています。

施設費は、予算額14.2億円に繰越額3億円を加えて17.3億円、支出済額は14.8億円、2.4億円を翌年度繰越として、不用額は1.3億円、となっています。

 他に国会所管の予算・決算として計上されているものに「裁判官訴追委員会」「裁判官弾劾裁判所」があります。裁判官は、職権の独立を憲法上明示されています(第76条)。
また、憲法第78条に「裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行ふことはできない。」とされています。

この「公の弾劾」を行うために「裁判官弾劾法」があり、これによって訴追委員会、弾劾裁判所が設置されています。

裁判官訴追委員会
http://www.sotsui.go.jp/index.html
裁判官弾劾裁判所
http://www.dangai.go.jp


裁判官訴追委員会

  • 歳出予算額: 1.2億円
  • 支出済額: 1.2億円
  • 不用額: 532万円

裁判官弾劾裁判所

  • 歳出予算額: 1.1億円
  • 支出済額: 1.0億円
  • 不用額: 401万円

歳出は、殆どが人件費、旅費、雑費で締められています。


歳出–裁判所所管

続いては、裁判所所管の歳出を見ていきます。

  • 歳出当初予算: 3175億円
  • 前年度繰越額: 81億円
  • 歳出予算総額: 3256億円
  • 支出済額: 3112億円
  • 翌年度繰越額: 81億円
  • 不用額: 63億円


最高裁判所

  • 歳出予算総額: 737.0億円
  • 支出済額: 714.1億円
  • 不用額: 22.9億円

下級裁判所

  • 歳出予算総額: 2054億円
  • 支出済額: 2038億円
  • 不用額: 16億円

検察審査費

  • 予算総額: 3.2億円
  • 支出済額: 2.6億円
  • 不用額: 5535万円

以上の3項目は、人件費がかなり多くを締めています。最高裁判所の歳出には、「司法修習生研修委託費」や「司法修習生旅費」なども含まれています。なお、「国家公務員共済組合」等の負担金は、下級裁判所の決算明細には載っておらず、全て最高裁判所の決算明細にまとめられているようです。

裁判費

  • 歳出予算総額: 190億円
  • 支出済額: 171億円
  • 不用額: 18億円

これが、実際の裁判が行われる時の費用でしょうか。諸謝金19億円、裁判庁費で122億円が支出されています。

裁判所施設費

  • 算額: 191億円
  • 繰越額: 79億円
  • 歳出予算総額: 271億円。
  • 支出済額: 184億円
  • 翌年度繰越額: 81億円
  • 不用額: 5.3億円


歳出–会計検査院所管

会計検査院

  • 歳出当初予算額: 168億円
  • 補正予算額: −3億円
  • 前年度繰越額: 1.5億円
  • 歳出予算総額: 167億円
  • 支出済額: 161億円
  • 翌年度繰越額: 7242万円
  • 不用額: 5.2億円

「休職者給与」という項目がありますが、予算額1427万円に対し、支出済額が2164万円とオーバーしています。「休職者が多かったため」という理由が記されてますが、ちょっと気になったり。
不足分は「退職手当」と「国家公務員共済組合負担金」から流用して充当されています。

検査旅費

  • 歳出予算総額: 5.1億円
  • 支出済額: 4.2億円
  • 不用額: 8671万円

会計検査情報処理業務庁費

  • 歳出予算総額: 7億円
  • 支出済額: 5.5億円
  • 不用額: 1.5億円

会計検査院施設費

  • 歳出予算額: 1.3億円
  • 前年度繰越: 5955万円
  • 歳出予算総額: 1.9億円
  • 支出済額: 1.1億円
  • 翌年度繰越: 7242万円
  • 不用額: 1359万円

会計検査院の決算については、業務の内容も考え合わせないと、なんとも言えないところではありますが。やはり「休職者が多かった」が気になります。