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2016(平成28)年度 特別会計決算報告書を読む その1 一般会計からの繰入

ついでに、と言ってはなんですが、2016年度の「特別会計決算」も、ざっと見ておくことにします。特別会計については報道も少なく、よく分からないところもあるので、学びながら見ていくことにしましょう。

まずもって、「特別会計とは何か」からでしょうか。(財務省HPより)
日本の場合、「国の会計は「単一会計で一体として経理することが、財政の健全性を確保する見地からは望ましい」とされています。(単一会計主義)」
「しかし国の行政活動が複雑化してくると、単一の会計では各個の事業の状況や運営実績等が不明確となり、事業や資金運営にかかる適切な会計が難しくなりかねません。このような場合には、一般会計とは別に会計を設け、特定の歳入と特定の歳出を一般会計と区分して経理することにより、事業や資金運用の状況を明確化することが望ましい、と考えられます。」

ということで、特定の事業や資金運用に関して、一般会計とは別の会計(特別会計)を立てて事業や資金運用を明確化する、のだそうです。
2016年度の決算を見ると、次のような13の特別会計があることが分かります。

以上の「特別会計」に対してどのような項目の予算が繰り入れられているのかは、気になるところです。先日まで見てきた一般会計の決算にも「特別会計へ繰入」と表記された項目が数多くありました、まずはそれらを一覧しておきます。

一般会計からの繰入

内閣府

繰入合計:521.21億円

内閣府・子供・子育て本部>

繰入合計:1兆2521億円

内閣府警察庁

総務省

繰入合計:15兆3393億円

財務省

繰入合計:23兆1657億円

文部科学省

繰入合計:1078.46億円

厚生労働省

繰入合計:11兆4887億円

農林水産省

繰入合計:2959.2億円

経済産業省

繰入合計:16.18億円

経済産業省資源エネルギー庁

繰入合計:6378.46億円

国土交通省

繰入合計:524.04億円

環境省

繰入合計:1409.36億円

環境省原子力規制委員会

以上、一般会計からの繰入総計は、52兆5922億円になります。大きなものは国債償還費に充てる22兆円、地方交付金の15兆円、基礎年金拠出金等の11兆円、といった所になります。

特別会計別に見ると、一般会計からの繰入は、次のようになります。

財務省HPの「平成28年度決算」のページの、「決算書の情報」をクリックすると、「予算書・決算書データベース」というページに飛びます。
この中に一般会計、特別会計その他の決算書、計算書へのリンクがありますが、一般会計、特別会計の決算書は、全体を取りまとめたものが「歳入歳出決算」書類になり、細かな項目を並べて予算額との相違について書かれているものは「参照」書の方になります。

これを見ると、細かい項目ごとの収入、支出が1円単位で記載されています。さらには各特別会計ごとの損益計算書貸借対照表なども記載されていますので、その辺りの知識を持っている方なら、もっと深く読み込めるのではないか、と思いますが。

今のところは、僕の場合は、記載された項目をつらつらと眺めるばかりになりそうですが。
ぼちぼちと、追いかけてみることにします。

訂正:「エネルギー対策特別会計」と「労働保険特別会計」への一般会計からの繰入総計に、計算間違いがありました。訂正しておきます (02/03)