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2016(平成28)年度一般会計決算を読む その9(総務省)

次に、総務省の歳出を見ていきます。

総務省所管の歳出には、総務本省の他に、外局として「管区行政評価局」「総合通信局」「公害等調整委員会」「消防庁」が含まれています。

 

 

総務省所管合計

  •  歳出予算額: 16兆0789億円
  •  戦年度繰越: 836億円
  •  予備費使用: 8.39億円
  • 歳出予算現額: 16兆1634億円
  • 支出済額:  16兆0811億円
  • 翌年度繰越: 506億円
  • 不用額:  316億円

 

この歳出の殆どを占めるのは「地方交付税交付金」です。

地方交付税交付金」15兆2160億円、「地方特例交付金」1233億円が、全額特別会計へ繰入れられています。

 

 

歳出–総務本省

 

総務本省

  •  歳出予算額: 16兆0447億円
  •  前年度繰越: 817億円
  •  予備費使用: 8.3億円
  • 歳出予算現額: 16兆1272億円
  • 支出済額:  16兆0487億円
  • 翌年度繰越: 486億円
  • 不用額:  298億円

 

地方交付税交付金
  • 歳出予算額: 15兆2160億円
  • 支出済額:  15兆2160億円
  • 不用額:  0円

 

「地方特例交付金
  • 歳出予算額: 1233億円
  • 支出済額:  1233億円
  • 不用額:  0円

 

以上の2項目については、「交付税及び譲与税配付金特別会計」へ全額繰入れられています。

 

「総務本省共通費」
  • 歳出予算額: 405.9億円
  • 支出済額:  388.1億円
  • 不用額:  17.8億円

 

これは、人件費や旅費、事務費などに当たります。

 

「地方行政制度整備費」
  •  歳出予算額: 12.18億円
  •  前年度繰越: 2.00億円
  • 歳出予算現額: 14.18億円
  • 支出済額:  12.60億円
  • 翌年度繰越: 7492万円
  • 不用額:  8307万円

 

この中には「市町村合併円滑化業務庁費」「市町村合併体制整備費補助金」などが含まれています。

 

「地域振興費」
  •  歳出予算額: 47.10億円
  •  前年度繰越: 8.55億円
  • 歳出予算現額: 55.65億円
  • 支出済額:  30.77億円
  • 翌年度繰越: 22.14億円
  • 不用額:  2.73億円

 

 

選挙制度等整備費」
  •  歳出予算額: 536.80億円
  •  予備費使用: 7.79億円
  • 歳出予算現額: 544.59億円
  • 支出済額:  537.38億円
  • 不用額:  7.21億円

 

この中には「候補者用」の選挙費用も含まれています。ポスター、ビラ、選挙葉書などです。その他に、7月に行われた参議院通常選挙の費用も計上されています。

 

参議院議員通常選挙執行委託費」
  •  歳出予算額: 477.91億円
  •  流用等増額: 9.51億円
  • 歳出予算現額: 487.42億円
  • 支出済額:  484.26億円
  • 不用額:  3.17億円

 

増額になったのは「公職選挙法」の改正によって有権者数が増加したこと等、だそうで、18歳選挙権が施行された影響のようです。流用額は、候補者用の費用から流用されています。

 

 

電子政府・電子自治体推進費」
  •  歳出予算額: 522.22億円
  •  前年度繰越: 714.42億円
  • 歳出予算現額: 1236.61億円
  • 支出済額:  771.08億円
  • 翌年度繰越: 311.81億円
  • 不用額:  153.72億円

 

この中には「社会保障・税番号制度システム」に関わる歳出、「個人番号カード交付」に関する歳出が含まれています。

 

 

「南極地域観測事業費」
  • 歳出予算額: 1635万円
  • 支出済額:  1511万円
  • 不用額:  123万円

 

「国立研究開発法人情報通信研究機構運営費」
  • 歳出予算額: 293.31億円
  • 支出済額:  293.31億円
  • 不用額:  0円

 

「情報通信技術高度利活用推進費」
  •  歳出予算額: 134.40億円
  •  前年度繰越: 19.60億円
  • 歳出予算現額: 154.00億円
  • 支出済額:  69.13億円
  • 翌年度繰越: 79.40億円
  • 不用額:  5.46億円

 

 

電波利用料財源電波監視等実施費」
  •  歳出予算額: 617.63億円
  •  前年度繰越: 50.74億円
  • 歳出予算現額: 668.37億円
  • 支出済額:  588.36億円
  • 翌年度繰越: 51.40億円
  • 不用額:  28.60億円

 

 

「情報通信国際戦略推進費」
  •  歳出予算額: 27.31億円
  •  前年度繰越: 5.00億円
  • 歳出予算現額: 32.31億円
  • 支出済額:  30.56億円
  • 不用額:  1.75億円

 

 

「恩給費」
  • 歳出予算額: 3256億円
  • 支出済額:  3191億円
  • 不用額:  66億円

 

この中では「旧軍人遺族等恩給費」が大半を占め、3081億円が支出されています。その他は人件費、庁費などです。

 

 

「統計調査費」
  •   歳出予算額: 285.61億円
  •   前年度繰越: 2.76億円
  • 歳出予算現額: 288.37億円
  • 支出済額:  278.68億円
  • 翌年度繰越: 1.89億円
  • 不用額:  7.80億円

 

 

独立行政法人統計センター運営費」
  • 歳出予算額: 90.14億円
  • 支出済額:  90.14億円
  • 不用額:  0円

 

 

「政党助成費」
  • 歳出予算額: 320.38億円
  • 支出済額:  319.95億円
  • 不用額:  4288万円

 

「不用額を生じたのは、政党からの請求が少なかった等」と書かれています。

なお、この「政党助成費」には、事務費(事務委託費)が含まれているので、全額が政党に支払われている訳ではありません。といっても、事務費は2000万円程度ですが。

 

以上が、総務本省で支出される項目の主なものになります。

 

 

歳出–総務省管区行政評価局

 

管区行政評価局

  • 歳出予算額: 72.39億円
  • 支出済額:  69.39億円
  • 不用額:  3.00億円

 

「行政評価等実施費」
  • 歳出予算額: 8.29億円
  • 支出済額:  7.41億円
  • 不用額:  8815万円

 

歳出–総務省総合通信局

 

総合通信局

  • 歳出予算額: 116.79億円
  • 支出済額:  109.44億円
  • 不用額:  7.35億円

 

「南極地域観測事業費」
  • 歳出予算額: 129万円
  • 支出済額:  129万円
  • 不用額:  2300円

 

電波利用料財源電波監視等実施費」
  • 歳出予算額: 33.91億円
  • 支出済額:  29.95億円
  • 不用額:  3.96億円

 

 

歳出–総務省公害等調整委員会

 

公害等調整委員会

  • 歳出予算額: 5.36億円
  • 支出済額:  4.87億円
  • 不用額:  4941万円

 

これは全て人件費、庁費で支出されています。

 

 

歳出–総務省消防庁

 

消防庁

  •  歳出予算額: 148.01億円
  •  前年度繰越: 19.09億円
  • 歳出予算現額: 167.10億円
  • 支出済額:  140.20億円
  • 翌年度繰越: 20.36億円
  • 不用額:  6.55億円

 

 

以上が総務省所管の歳出決算になります。

2016(平成28)年度一般会計決算を読む その8(内閣府外局)

ここからは、「内閣府」の外局になります。

歳出–内閣府–地方創生推進事務局

地方創生推進事務局

  • 歳出予算額: 1495億円
  • 支出済額: 211億円
  • 翌年度繰越: 1219億円
  • 不用額: 65億円
「地方創生推進委託費」
  • 歳出予算額: 1.9億円
  • 支出済額: 9836万円
  • 不用額: 9532万円
「地方創生推進費」
  • 歳出予算額: 1454億円
  • 支出済額: 200億円 …予算額の14%
  • 翌年度繰越: 1219億円
  • 不用額: 35億円

これには「地方創生推進交付金」「地方創生拠点整備交付金」が含まれています。

 

歳出–内閣府–知的財産戦略推進事務局

知的財産戦略推進事務局

  • 歳出予算額: 2.7億円
  • 支出済額: 2.5億円
  • 不用額: 2300万円

支出内容は、全て人件費、庁費になっています。


歳出–内閣府–宇宙開発戦略推進事務局

宇宙開発戦略推進事務局

  •   歳出予算額: 194.6億円
  •   前年度繰越: 171.6億円
  • 歳出予算現額: 366.2億円
  • 支出済額: 251.4億円
  • 翌年度繰越: 113.3億円
  • 不用額: 1.5億円
「実用準天頂衛星システム開発等委託費」
  •   歳出予算額: 185.8億円
  •   前年度繰越: 171.6億円
  • 歳出予算現額: 357.4億円
  • 支出済額: 244.0億円
  • 翌年度繰越: 113.3億円
  • 不用額: 707万円

宇宙開発戦略推進事務局の支出は、殆どがこの「実用準天頂衛星システム開発等委託費」に支出されています。


歳出–内閣府–北方対策本部

北方対策本部

  • 歳出予算額: 16.0億円
  • 支出済額: 15.8億円
  • 不用額: 1664万円

独立行政法人北方領土問題対策協会運営費」
  • 歳出予算額: 12.4億円
  • 支出済額: 12.4億円
  • 不用額: 0円

これは、「北方領土問題対策協会」への交付金という形で、全額が支出されています。

 

歳出–内閣府–子ども・子育て本部

子ども・子育て本部

  •   歳出予算額: 1兆9303億円
  •   前年度繰越: 52.0億円
  • 歳出予算現額: 1兆9355億円
  • 支出済額: 1兆9232億円
  • 翌年度繰越: 50.3億円
  • 不用額: 73.4億円
「結婚新生活支援事業費補助金
  •   歳出予算額: 10.3億円
  •   前年度繰越: 10.9億円
  • 歳出予算現額: 21.3億円
  • 支出済額: 6102万円 …歳出予算額の0.6%。
  • 翌年度繰越: 10.3億円
  • 不用額: 10.3億円

…何でしょうか、これは。やる気ないな。

「地域少子化対策重点推進交付金
  •   歳出予算額: 45.0億円
  •   前年度繰越: 25.0億円
  • 歳出予算現額: 70.0億円
  • 支出済額: 20.3億円
  • 翌年度繰越: 40.0億円
  • 不用額: 9.7億円
「子供のための教育・保育給付」
  •   歳出予算額: 6721.5億円
  •   前年度繰越: 16.0億円
  • 歳出予算現額: 6737.5億円
  • 支出済額: 6685.5億円
  • 翌年度繰越: 0円
  • 不用額: 52.1億円
「子ども・子育て支援年金特別会計へ繰入」
  • 支出予算額: 1兆2521億円
  • 支出済額: 1兆2521億円
  • 不用額: 0円

「子ども・子育て本部」での支出の65%を締める金額は、「年金特別会計」「児童手当年金特別会計」「地域子ども・子育て支援事業年金特別会計」へ繰入れられ、そちらで支出されている、ということになっている訳です。
この支出の内容を見るには、特別会計の決算を見る必要がありそうです。

 

歳出–内閣府–国際平和協力本部

国際平和協力本部

  • 歳出予算額: 6.0億円
  • 支出済額: 4.8億円
  • 不用額: 1.2億円

「不用額を生じたのは、国際平和協力業務に係る人道救助備蓄物資の輸送を実施しなかったこと等により、国際平和協力業務庁費を要することが少なかった等のため」という、説明が付されています。
「国際平和協力業務庁費」は歳出予算額:2.66億円に対し、支出済額:1.63億円、不用額:1.03億円、となっています。

 

歳出–内閣府日本学術会議

日本学術会議

  • 歳出予算額: 9.9億円
  • 支出済額: 9.6億円
  • 不用額: 3121万円

ほぼほぼ人件費と事務費となる庁費。他には、「国際学術連合会議等交付金」に1.1億円が計上され、ほぼ全額が支出されています。

 

歳出–内閣府官民人材交流センター

官民人材交流センター

  •   歳出予算額: 2.66億円
  •   前年度繰越: 1172万円
  • 歳出予算現額: 2.77億円
  • 支出済額: 2.08億円
  • 翌年度繰越: 1859万円
  • 不用額: 5078万円

殆ど人件費と庁費ですが、「応募認定退職者等再就職支援委託費」というものがあります。

「応募認定退職者等再就職支援委託費」
  •   歳出予算額: 6221万円
  •   前年度繰越: 1172万円 …前年度繰越額は、全額がこの項目に。
  • 歳出予算現額: 7393万円
  • 支出済額: 1526万円
  • 翌年度繰越: 1859万円
  • 不用額: 4008万円

「不用額を生じたのは、再就職支援の民間委託件数が予定を下回ったこと等」とあります。

 

歳出–内閣府沖縄総合事務局

沖縄総合事務局

  •   歳出予算額: 106.9億円
  •   前年度繰越: 7033万円
  • 歳出予算現額: 107.7億円
  • 支出済額: 103.3億円
  • 翌年度繰越: 1.314億円
  • 不用額: 3.071億円

沖縄総合事務局には、ホームページがあります。
http://www.ogb.go.jp
組織的には内閣府の「地方支分部局」という位置づけで、那覇市の地方合同庁舎に入っているようです。
歳出は事務局の運営経費(人件費・庁費)の他、以下のような項目が立てられています。

「沖縄海岸事業調査諸費」
歳出予算額:350万円、支出済額:333万円、不用額:17万円。
……これは、全てが職員旅費、となっています。

「沖縄治水事業工事諸費」
歳出予算額:18.66億円、支出済額:18.00億円、翌年度繰越:1817万円、不用額1820万円。
「所在市町村交付金」に11.96億円が支出されています。

沖縄道路整備事業工事諸費」
歳出予算額:13.89億円、前年度繰越:2696万円、歳出予算現額:14.16億円、
支出済額:13.05億円、翌年度繰越:5259万円、不用額:5827万円。

「沖縄港湾空港整備事業工事諸費」
歳出予算額:9.39億円、前年度繰越:2505万円、歳出予算現額:9.64億円、
支出済額:9.01億円、翌年度繰越:2997万円、不用額:3311万円。

沖縄道路環境整備事業工事諸費」
歳出予算額:1.34億円、前年度繰越:813万円、歳出予算現額:1.42億円、
支出済額:1.26億円、翌年度繰越:772万円、不用額:826万円。

「沖縄農業生産基盤整備事業工事諸費」
歳出予算額:7.75億円、支出済額:7.42億円、不用額:3349万円。

沖縄水産基盤整備事業調査諸費」
歳出予算額:380万円、支出済額:332万円、不用額:48万円。

以上の歳出には、それぞれ人件費、庁費、工事雑費というものが含まれています。他には「国有資産所在市町村交付金」というのもあり、これは国有資産の価格に応じて地方自治体に支払われるものです。内閣本府の沖縄政策を、現地で実施する事務局、という扱いなのでしょうか。

 

歳出–内閣府宮内庁

宮内庁

  • 歳出予算額: 108.7億円
  • 支出済額: 106.3億円
  • 不用額: 2.37億円

殆どは人件費、庁費です。「短時間勤務職員給与」と「賠償償還及払戻金」が、予算額オーバーで、他項目の予算から流用されています。

 

歳出–内閣府公正取引委員会

公正取引委員会

  • 歳出予算額: 105.2億円
  • 支出済額: 95.51億円
  • 不用額: 9.64億円

人件費と庁費がメイン。「消費税転嫁等対策委託費」というものがありますが。

  • 歳出予算額: 6.71億円
  • 支出済額: 3.89億円
  • 不用額: 2.82億円

ちょっと、内容が気になるかも。

 

歳出–内閣府警察庁

警察庁

  •  歳出予算額: 3512億円
  •  前年度繰越: 97.84億円
  • 歳出予算現額: 3610億円
  • 支出済額: 3175億円
  • 翌年度繰越: 233.5億円
  • 不用額: 201.1億円
「交通反則者納金財源交通安全対策特別交付金交付税及び譲与税配布金特別会計へ繰入れ」
  • 歳出予算額: 645.8億円
  • 支出済額: 577.4億円
  • 不用額: 68.4億円
「生活安全警察費」
  • 歳出予算額: 6912万円
  • 支出済額: 4851万円
  • 不用額: 2061万円
「刑事警察費」
  • 歳出予算額: 1.53億円
  • 支出済額: 8963万円
  • 不用額: 6365万円
「組織犯罪警察費」
  • 歳出予算額: 7979万円
  • 支出済額: 3942万円
  • 不用額: 4037万円
「交通警察費」
  •  歳出予算額: 174.1億円
  •  前年度繰越: 2484万円
  • 歳出予算現額: 174.4億円
  • 支出済額: 171.7億円
  • 翌年度繰越: 2.24億円
  • 不用額: 4779万円

さすがに「交通警察費」は桁違いです。これは殆どが「都道府県警察施設整備費補助金」として支出されています。

「警備警察費」
  • 歳出予算額: 12.4億円
  • 支出済額: 12.2億円
  • 不用額: 1.46億円

この中には、「千葉県警察成田国際空港警備隊費補助金」が含まれています。

皇宮警察本部
  • 歳出予算額: 81.24億円
  • 支出済額: 78.44億円
  • 翌年度繰越: 1.72億円
  • 不用額: 1.09億円
科学警察研究所
  • 歳出予算額: 20.39億円
  • 支出済額: 19.07億円
  • 不用額: 1.32億円
「犯罪被害給付費」
  • 歳出予算額: 13.77億円
  • 支出済額: 9.03億円
  • 不用額: 4.74億円

 

歳出–内閣府個人情報保護委員会

個人情報保護委員会

  •  歳出予算額: 14.09億円
  •  前年度繰越: 1.28億円
  • 歳出予算現額: 15.37億円
  • 支出済額: 14.28億円
  • 不用額: 1.09億円

人件費、庁費がメインですが、中に「社会保障・税番号制度システム開発等委託費」というのがあります。

社会保障・税番号制度システム開発等委託費」
  • 歳出予算額: 1.88億円
  • 支出済額: 1.64億円
  • 不用額: 2329万円

 

歳出–内閣府金融庁

金融庁

  •  歳出予算額: 248.5億円
  •  前年度繰越: 24.9億円
  • 歳出予算現額: 273.5億円
  • 支出済額: 251.6億円
  • 翌年度繰越: 6.2億円
  • 不用額: 15.7億円
「金融政策費」
  •  歳出予算額: 24.38億円
  •  前年度繰越: 21.83億円
  • 歳出予算現額: 46.20億円
  • 支出済額: 36.87億円
  • 翌年度繰越: 4.52億円
  • 不用額: 4.81億円

「金融政策費」の中には、「国際会計基準事業委託費」「政府開発援助経済協力開発機構等拠出金」などが含まれています。

 

歳出–内閣府消費者庁

消費者庁

  •  歳出予算額: 139.8億円
  •  前年度繰越: 20.0億円
  • 歳出予算現額: 159.8億円
  • 支出済額: 130.2億円
  • 翌年度繰越: 20.0億円
  • 不用額: 9.6億円
「消費者政策費」
  •  歳出予算額: 65.13億円
  •  前年度繰越: 20.00億円
  • 歳出予算現額: 85.13億円
  • 支出済額: 58.03億円
  • 翌年度繰越: 20.00億円
  • 不用額: 7.09億円

この中には「地方消費者行政推進交付金」というのが含まれています。

独立行政法人国民生活センター運営費」
  • 歳出予算額: 31.24億円
  • 支出済額: 31.24億円
  • 不用額: 0円

全額が交付金として「国民生活センター」に支出されています。

以上が、内閣府が所管する歳出、ということになります(長かった…)。

2016(平成28)年度一般会計決算を読む その7(内閣府–内閣本府)

内閣府所管の歳出決算を見ていきます。

歳出 - 内閣府所管

内閣所管の歳出を見ていきます。内閣府所管には「内閣本府」の他に、「地方創生推進事務局」「知的財産戦略推進事務局」「宇宙開発戦略推進事務局」「北方対策本部」「子供・子育て本部」「国際平和協力本部」「日本学術会議」「官民人材交流センター」「沖縄総合事務局」「宮内庁」「公正取引委員会」「警察庁」「個人情報保護委員会」「金融庁」「消費者庁」が含まれます。お、多い…。

内閣府所管合計

  •   歳出予算額: 2兆9450億円
  •   前年度繰越: 2060億円
  •   予備費使用額: 23.4億円
  • 歳出予算現額: 3兆1533億円
  • 支出済額: 2兆8485億円
  • 翌年度繰越: 2322億円
  • 不用額: 726億円


内閣本府合計

  •   歳出予算額: 4185億円
  •   前年度繰越: 1691億円
  •   予備費使用額: 23.4億円
  • 歳出予算現額: 5900億円
  • 支出済額: 4881億円
  • 翌年度繰越: 678億円
  • 不用額: 341億円

内閣本府には、以下の項目が含まれています。

「公文書等管理政策費」
  • 歳出予算額: 1.6億円
  • 支出済額: 8783万円 …使われたのは半額程度か?
  • 翌年度繰越: 5000万円
  • 不用額: 1718万円
独立行政法人国立公文書館運営費」
  • 歳出予算額: 20.2億円
  • 支出済額: 20.2億円 …これは全額が支出されています。
  • 翌年度繰越: 0円
  • 不用額: 0円
政府広報費」
  •   歳出予算額: 111.5億円
  •   前年度繰越: 20.3億円
  • 歳出予算現額: 131.7億円
  • 支出済額: 113.8億円
  • 翌年度繰越: 17.1億円
  • 不用額: 7793万円
「地方創生支援費」
  •   歳出予算額: 15.8億円
  •   前年度繰越: 38.5億円
  • 歳出予算現額: 54.3億円
  • 支出済額: 36.8億円
  • 翌年度繰越: 13.4億円
  • 不用額: 4.1億円
地域活性化・地域住民生活等緊急支援推進費」
  •   歳出予算額: 0円
  •   前年度繰越: 4723万円
  • 歳出予算現額: 4723万円
  • 支出済額: 4358万円
  • 翌年度繰越: 0円 …翌年度には繰り越さない事になっています。
  • 不用額: 214万円
「地域創生加速化推進費」
  •   歳出予算額: 0円
  •   前年度繰越: 1000億円
  • 歳出予算現額: 1000億円
  • 支出済額: 913億円
  • 翌年度繰越: 4347万円
  • 不用額: 86.6億円

「不用額を生じたのは、しごと創生分野及び地方への人の流れ分野において事業規模の縮小による事業計画の変更があったこと等のため」という理由が掲載されています。

「科学技術・イノベーション政策費」
  • 歳出予算額: 4.6億円
  • 支出済額: 4.0億円
  • 不用額: 5769万円
「科学技術イノベーション創造推進費」
  • 歳出予算額: 11.6億円
  • 支出済額: 10.3億円
  • 不用額: 1.3億円
「遺棄化学兵器廃棄処理事業費」
  •   歳出予算: 345.5億円
  •   前年度繰越: 44.1億円
  • 歳出予算現額: 389.6億円
  • 支出済額: 259.7億円
  • 翌年度繰越: 62.9億円
  • 不用額: 67.0億円
「防災政策費」
  •   歳出予算額: 1004.5億円
  •   予備費使用額: 23.4億円
  • 歳出予算現額: 1027.9億円
  • 支出済額: 951.6億円
  • 翌年度繰越: 63.4億円
  • 不用額: 13.0億円

「不用額を生じたのは、熊本地震(2016)被災地への緊急物資調達において契約価格が予定を下回ったこと、多くの支援物資が無償で提供されたこと等により」と記されてます。

原子力災害対策費」
  •   歳出予算額: 100億円
  •   前年度繰越: 122億円
  • 歳出予算現額: 222億円
  • 支出済額: 93億円
  • 翌年度繰越: 113億円
  • 不用額: 16億円

「不用額を生じたのは、事業計画の変更が変更があったこと、契約価格が予定を下回ったこと等」とあります。

「沖縄政策費」
  •   歳出予算額: 283.7億円
  •   前年度繰越: 48.9億円
  • 歳出予算現額: 332.6億円
  • 支出済額: 245.9億円
  • 翌年度繰越: 61.2億円
  • 不用額: 25.5億円

「不用額を生じたのは、沖縄振興開発金融公庫において貸付金償却及び貸倒引当金繰入が予定を下回ったこと等により」だそうです。
この「沖縄政策費」には、様々な内容の費用が計上されています。

「沖縄振興開発調査委託費」予算:2.9億円、支出:1.3億円
「鉄軌道等導入課題詳細調査委託費」予算:1.5億円、支出:6588万円
「所有者不明土地実態調査等委託費」予算:2.1億円、支出:1.9億円
対馬丸遭難学童遺族特別支出金支給事務委託費」予算:40万円、支出40万円(不用額:1600円)
「位置境界明確化調査等委託費」予算:727万円、支出:641万円
「駐留軍用地跡地利用推進事業費補助金」予算:7321万円、支出1458万円
「沖縄子供の貧困緊急対策事業費補助金」予算:10億円、支出:7.6億円
対馬丸平和祈念事業推進費補助金」予算:1967万円、支出:1967万円
沖縄科学技術大学院大学学園補助金」予算:181.7億円、支出:160.1億円(翌年度繰越:21.6億円)
沖縄科学技術大学院大学学園施設整備費補助金」予算:80.2億円、支出:44.4億円(翌年度繰越:21.6億円)
「拠点返還地跡地利用推進交付金」予算:10億円、支出:3億円(翌年度繰越:3389万円)
「不発弾等処理交付金」予算:28.6億円、支出:23.2億円(翌年度繰越:3.5億円)
沖縄振興開発金融公庫補助金」予算:9.7億円、支出:124万円(不用額:9.7億円)

「沖縄政策費」とは別に、沖縄に関する歳出もいろいろあります。

「沖縄振興特別推進交付金
  • 歳出予算額: 806.4億円
  • 前年度繰越: 172.7億円
  • 歳出予算現額: 979.0億円
  • 支出済額: 778.5億円
  • 翌年度繰越: 158.5億円
  • 不用額: 42.0億円

「不用額を生じたのは、分みつ糖振興対策支援事業費において整備計画の見直し、座間味村歴史文化・健康づくり拠点整備事業において関係機関の調整が難航したことによる事業の中止があったこと」等、となってます。

「沖縄北部連携促進特別振興事業費補助金
  •   歳出予算額: 15.9億円
  •   前年度繰越: 9.1億円
  • 歳出予算現額: 25.1億円
  • 支出済額: 10.3億円
  • 翌年度繰越: 14.1億円
  • 不用額: 6024万円

「不用額を生じたのは、北部連携防災訓練施設整備事業において仕様の見直しによる事業計画の変更があったこと等」だそうです。

「沖縄振興推進調査委託費」
  • 歳出予算額: 3592万円
  • 支出済額: 3276万円
  • 不用額: 316万円

他に、「沖縄保健衛生諸費」「沖縄開発事業費」「沖縄北部連携促進特別振興対策特定開発事業推進費」に、合計147万円の予算が計上されていましたが、これらの支出は全て0円となっています。
沖縄については、内閣府外局として「沖縄総合事務局」が設置されていて、そちらの決算も後に見ていくことになります。


「共生社会政策費」
  •   歳出予算額: 30.7億円
  •   前年度繰越: 25.0億円
  • 歳出予算現額: 55.7億円
  • 支出済額: 20.8億円
  • 翌年度繰越: 10.0億円
  • 不用額: 24.9億円

この中に「地域子供の未来応援交付金というものがあります。これは何でしょうか。

  •   歳出予算額: 10.0億円
  •   前年度繰越: 24.0億円
  • 歳出予算現額: 34.0億円
  • 支出済額: 2.0億円
  • 翌年度繰越: 10.0億円
  • 不用額: 22.0億円

しかも当初予算額の20%しか支出さていない、という。

男女共同参画社会形成促進費」
  •   歳出予算額: 7.3億円
  •   前年度繰越: 3.0億円
  • 歳出予算現額: 10.3億円
  • 支出済額: 7.1億円
  • 翌年度繰越: 2.1億円
  • 不用額: 1.1億円
「食品安全政策費」
  • 歳出予算額: 3.3億円
  • 支出済額: 3.1億円
  • 不用額: 2008万円
「経済社会総合研究所」
  • 歳出予算額: 19.3億円
  • 支出済額: 16.7億円
  • 不用額: 2.6億円
「迎賓館施設運営費」
  • 歳出予算額: 22.3億円
  • 支出済額: 18.0億円
  • 翌年度繰越: 1.0億円
  • 不用額: 3.3億円
「沖縄空港整備事業費自動車安全特別会計へ繰入」
  •   歳出予算額: 243.4億円
  •   前年度繰越: 186.6億円
  • 歳出予算現額: 430.0億円
  • 支出済額: 271.6億円
  • 翌年度繰越: 143.8億円
  • 不用額: 14.6億円
「航空機燃料税財源沖縄空港整備事業費自動車安全特別会計へ繰入」
  • 歳出予算額: 149.8億円
  • 支出済額: 149.8億円
  • 不用額: 0円

以上が、「内閣本府」の決算から、目についたものをピックアップしたものです。

内閣本府の歳出については、「地域活性化」「地域創生」「科学技術イノベーション」など、具体的にどんな事業に支出されているのか、具体的にイメージすることができない項目ばかりが並んでいます。
これらは、支出の内容や支出先、さらにはその「支出した成果」がどうだったかを、具体的に見ていく必要があると思います。

2016(平成28)年度一般会計決算を読む その6(内閣所管)

引き続き、一般会計決算を読んでいきます。
ここからは内閣、内閣府をはじめ、各省庁所管の歳出決算になるので、読むスピードが遅くなるかもしれませんが。

歳出 - 内閣所管

内閣所管合計
歳出当初予算: 1152億円
補正予算: 209億円
前年度繰越: 156億円
歳出予算現額: 1517億円
支出済額: 1389億円
翌年度繰越: 62億円
不用額: 66億円

内閣所管の歳出には、「内閣官房」「内閣法制局」「人事院」が含まれています。


内閣官房

  • 歳出予算額: 1233億円
  • 前年度繰越: 148.7億円
  • 歳出予算現額: 1381億円
  • 支出済額: 1258億円
  • 翌年度繰越: 62億円
  • 不用額: 61億円

 

この中で大きいのは「情報収集衛星業務費」になります。

情報収集衛星業務費」
  • 歳出予算額: 778億円
  • 前年度繰越: 32.3億円
  • 歳出予算現額: 810億円
  • 支出済額: 737億円
  • 翌年度繰越: 47.2億円
  • 不用額: 26億円
情報収集衛星施設費」
  • 歳出予算額: 15.4億円
  • 支出済額: 7.3億円
  • 翌年度繰越: 7.4億円
  • 不用額: 6539万円
拉致問題対策庁費」
  • 歳出予算額: 5億円
  • 支出済額: 3.8億円
  • 不用額: 1.2億円
拉致問題対策情報収集等活動費」
  • 歳出予算額: 6億円
  • 支出済額: 6億円
  • 不用額: 152万円

拉致問題の支出については、支出の内容が気になりますが。

「国家安全保障政策活動費」
  • 歳出予算額: 1.2億円
  • 支出済額: 5627万円
  • 不用額: 6373万円
「国際テロ情報収集等活動費」
  • 歳出予算額: 6.2億円
  • 支出済額: 1.8億円
  • 不用額: 4.4億円

「国際テロ情報等活動費」、予算の3割程度の支出しかありません。これは、予算の段階でどのような予算計上がされたのか、どのような活動が行われたのか、確認したいところです。

社会保障・税番号制度システム開発等委託費」
  • 歳出予算額: 99.4億円
  • 前年度繰越: 44.7億円
  • 歳出予算現額: 144.1億円
  • 支出済額: 143.2億円
  • 不用額: 9341万円

この「社会保障・税番号制度システム開発委託費」には、翌年度繰越額がありません。つまり2016年度で委託は終了した、ということなのでしょうか。これも、中身が気になります。

「サイバーセキュリティ施策評価事務委託費」
  • 歳出予算額: 1.9億円
  • 支出済額: 0円
  • 翌年度繰越: 1.9億円
  • 不用額: 15万円

これは年度中に支出されずに、ほぼ全額が翌年度に繰り越されています。事務委託先が見つからなかった、ということなんでしょうか。これも中身が気になるところ。

 

内閣法制局

  • 歳出予算額: 12.6億円
  • 支出済額: 12.4億円
  • 不用額: 1828万円

「不用額は、庁舎維持管理における水光熱費が予定を下回ったこと等」という説明がついてます。庁費で865万円の不用額を計上しています。

 

人事院

  • 歳出予算額: 116億円
  • 前年度繰越: 7億円
  • 歳出予算現額: 123億円
  • 支出済額: 118億円
  • 不用額: 4.9億円

人件費以外では、「情報処理業務庁費」というものが増額になっています。

「情報処理業務庁費」
  • 歳出予算額: 29.0億円
  • 前年度繰越: 7億円
  • 他項目からの流用額: 1.5億円
  • 歳出予算現額: 37.5億円
  • 支出済額: 37.5億円
  • 不用額: 6.8万円

これは「確定拠出年金法を改正する法律の施行等に伴い、人事・給与等に係るシステム改修のため」と説明されています。これも翌年度繰越はありません。

以上が内閣所管の歳出の主なものになります。

2016(平成28)年度一般会計決算を読む その5

引き続き、2016(平成28)年度一般会計決算を読んでいきます。

決算–国会所管(2)

国立国会図書館

  • 歳出予算額: 195億円
  • 前年度繰越: 3億円
  • 予算総額: 198億円
  • 支出済歳出額: 189.7億円
  • 翌年度繰越額: 2.4億円
  • 不用額: 5.5億円

職員の人件費として、歳出予算額が96.6億円、支出済額は93.4億円、不用額は3.2億円となっています。

資料購入費、資料費、資料整備費、納入出版物代償金などを合わせると、歳出予算額24億円、支出済額は23.9億円、不用額は863万円となっています。

施設費は、予算額14.2億円に繰越額3億円を加えて17.3億円、支出済額は14.8億円、2.4億円を翌年度繰越として、不用額は1.3億円、となっています。

 他に国会所管の予算・決算として計上されているものに「裁判官訴追委員会」「裁判官弾劾裁判所」があります。裁判官は、職権の独立を憲法上明示されています(第76条)。
また、憲法第78条に「裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行ふことはできない。」とされています。

この「公の弾劾」を行うために「裁判官弾劾法」があり、これによって訴追委員会、弾劾裁判所が設置されています。

裁判官訴追委員会
http://www.sotsui.go.jp/index.html
裁判官弾劾裁判所
http://www.dangai.go.jp


裁判官訴追委員会

  • 歳出予算額: 1.2億円
  • 支出済額: 1.2億円
  • 不用額: 532万円

裁判官弾劾裁判所

  • 歳出予算額: 1.1億円
  • 支出済額: 1.0億円
  • 不用額: 401万円

歳出は、殆どが人件費、旅費、雑費で締められています。


歳出–裁判所所管

続いては、裁判所所管の歳出を見ていきます。

  • 歳出当初予算: 3175億円
  • 前年度繰越額: 81億円
  • 歳出予算総額: 3256億円
  • 支出済額: 3112億円
  • 翌年度繰越額: 81億円
  • 不用額: 63億円


最高裁判所

  • 歳出予算総額: 737.0億円
  • 支出済額: 714.1億円
  • 不用額: 22.9億円

下級裁判所

  • 歳出予算総額: 2054億円
  • 支出済額: 2038億円
  • 不用額: 16億円

検察審査費

  • 予算総額: 3.2億円
  • 支出済額: 2.6億円
  • 不用額: 5535万円

以上の3項目は、人件費がかなり多くを締めています。最高裁判所の歳出には、「司法修習生研修委託費」や「司法修習生旅費」なども含まれています。なお、「国家公務員共済組合」等の負担金は、下級裁判所の決算明細には載っておらず、全て最高裁判所の決算明細にまとめられているようです。

裁判費

  • 歳出予算総額: 190億円
  • 支出済額: 171億円
  • 不用額: 18億円

これが、実際の裁判が行われる時の費用でしょうか。諸謝金19億円、裁判庁費で122億円が支出されています。

裁判所施設費

  • 算額: 191億円
  • 繰越額: 79億円
  • 歳出予算総額: 271億円。
  • 支出済額: 184億円
  • 翌年度繰越額: 81億円
  • 不用額: 5.3億円


歳出–会計検査院所管

会計検査院

  • 歳出当初予算額: 168億円
  • 補正予算額: −3億円
  • 前年度繰越額: 1.5億円
  • 歳出予算総額: 167億円
  • 支出済額: 161億円
  • 翌年度繰越額: 7242万円
  • 不用額: 5.2億円

「休職者給与」という項目がありますが、予算額1427万円に対し、支出済額が2164万円とオーバーしています。「休職者が多かったため」という理由が記されてますが、ちょっと気になったり。
不足分は「退職手当」と「国家公務員共済組合負担金」から流用して充当されています。

検査旅費

  • 歳出予算総額: 5.1億円
  • 支出済額: 4.2億円
  • 不用額: 8671万円

会計検査情報処理業務庁費

  • 歳出予算総額: 7億円
  • 支出済額: 5.5億円
  • 不用額: 1.5億円

会計検査院施設費

  • 歳出予算額: 1.3億円
  • 前年度繰越: 5955万円
  • 歳出予算総額: 1.9億円
  • 支出済額: 1.1億円
  • 翌年度繰越: 7242万円
  • 不用額: 1359万円

会計検査院の決算については、業務の内容も考え合わせないと、なんとも言えないところではありますが。やはり「休職者が多かった」が気になります。

2016(平成28)年度一般会計決算を読む その4

引き続き、一般会計決算の明細を読んでいきます。ここからは、国会が所管する歳出を見ていきます。

歳出–国会所管

国会が所管する歳出は、衆議院参議院国立国会図書館裁判官訴追委員会裁判官弾劾裁判所が含まれています。
国会の歳出予算は1379億円、繰越額が4.9億円、予算総額は1383億円となってます。
それに対する支出済額は1335億円。翌年度繰越額が3.8億円、不用額は44.6億円となっています。

衆議院

衆議院の歳出予算は737億円、繰越額1.4億円を合わせて予算総額は739億円。
支出済額は715億円、翌年度への繰越額は8283万円、不用額23億円となっています。

よく話題になる「議員歳費」は歳出予算102億円、「議員秘書手当」からの流用額6235万円を加えて103億円。支出済額もほぼ同額の103億円ながら、不用額として663円が計上されています。
これは法律の施行によって歳費が増加したためで、増加の内容は、以下の概要に示されています。

「特別職の職員の給与に関 する法律の一部を改正する 法律」概要
https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/h281116tokubetu_gaiyou.pdf

この概要によると、審議官の棒給月額の引き上げ、総理大臣等の特別級(ボーナス)の引き上げ、となっています。

議員秘書手当」は、歳出予算額122億円ですが、上に記した「議員歳費」への流用額があるので、総額は121億円となります。支出済額は118億円。差額3億円は不用額となっています。

議員秘書退職手当」が予算3.7億円に対して、支出済額が1.3億円。2.4億円分が不用額となっています。これは、明細書に説明はありませんが、退職する議員秘書が少なかった、ということでしょうか。

「議員旅費」は予算額3.2億円、支出済額1.8億円。不用額1.4億円となっています。
6割程度しか支出されていませんね。

「議員文書通信交通滞在費」は予算額57億円、支出済額56.95億円。500万円が不用額となっています。

「議員特殊乗車券等交通費」は予算額8.7億円、支出済額8.6億円。不用額1797万円となってます。

国勢調査活動費」は、予算額4.1億円、支出済額2.2億円。不用額が1.9億円。

以上が国会議員の議員活動に関わる歳出でしょうか。上記分を合わせると予算総額300.9億円。それに対して支出済額が291.7億円となっていて、9億円が不用額となっています。

「職員基本給」は、予算額84億円、職員手当分として2800万円を流用し、支出済額は83.9億円。不用額は1326万円。

「職員諸手当」は予算額41.2億円に上記「基本給」からの流用額を足して総額41.5億円。
支出済額41.4億円で、不用額は399万円、となっています。

「超過勤務手当」は、予算額14.3億円、支出済額12.8億円、不用額1.5億円です。

職員の人件費をまとめると、歳出予算として、190.4億円。実際の支出済額は180.9億円。不用額が9.5億円、となっています。

衆議院には「列国議会同盟分担金」という項目があります。
参議院のページには、「列国議会同盟 (IPU)」についての簡単な解説があります。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/aramashi/keyword/ipu.html
主権国家の議会による国際組織」ということで、178の議会が参加、年2回会議を開き、議会制度の充実、国際的な課題についての議論を行っているようです。
歳出予算は1.36億円、決算もほぼ同額の1.36億円、不用額900円が計上されてます。
「なぜ900円余った?」という疑問も浮かびますが。

衆議院施設費」は予算額91億円に繰越額1.4億円を足して総額92億円。支出済額が91億円となっていて、翌年繰越額8283万円、不用額4351万円、となっています。
「施設費」の内訳で気になるのは、「不動産購入費」。予算で80億円が計上され、ほぼ同額が支出されています。不用額は100万円。予算で計上され、ほぼ予算通りの支出が行われているので、これは予算成立時点で購入が決まっている物件ではあるのですが、内容が気になります。

というわけで、財務省の資料を探すと、「民家資金等活用衆議院施設整備等事業費」という項目が立てられていて、議員会館などの整備事業として予算が計上されています。これは2005(平成17)年度から15カ年度(2019年度まで)かけて議員会館等の整備事業に対する支出、ということのようです。
総額1097億円のうちの、2016年度分を「不動産購入費」として当てているようです。


参議院

参議院の歳出予算額は、補正予算合わせて444.6億円。前年度繰越額4244万円を合わせて、予算の総額は445億円。対して支出済額は429億円、翌年度繰越額が5054万円、不用額16億円、となっています。

「議員歳費」は予算額52億円、流用額2344万円、支出済額はほぼ全額52億円ですが、不用額212円が計上されています。

議員秘書手当」は、予算額61億円、2344万円が「議員歳費」へ流用され、予算総額は60.8億円。支出済額は59.5億円となっていて、不用額が1.2億円、となってます。

議員秘書退職手当」が予算額8.6億円に対して、支出済額5.0億円。不用額は3.6億円です。

「議員旅費」は、予算額1.6億円に対して、支出済額8931万円、不用額7265万円となっています。

「議員文書通信交通滞在費」は、予算額29.7億円に対して、支出済額29.5億円。不用額1700万円です。

「議員特殊乗車券等購入費」は、予算額4.5億円に対して、支出済額もほぼ満額の4.5億円。不用額14万円が計上されています。

国勢調査活動費」は、予算額2.5億円に対して支出済額1.8億円。不用額6563万円となっています。

以上の歳出を足してみると、予算額161億円に対して、支出済額が155億円、6.6億円が不用額、ということになります。全体を通して、衆議院の約半分程度、ということになります。これは所属議員の数から見て妥当なところでしょう。

「職員基本給」は予算額64.6億円、そのうち「職員諸手当」への流用額618万円を差し引いて、予算総額は64.5億円。支出済額は64.2億円で、不用額3802万円です。

「職員諸手当」は予算額31.9億円に、上記の流用額を加えて32億円弱。支出済額も四捨五入して32億円。不用額は126万円になっています。

「超過勤務手当」は、予算額11.2億円に対して、支出済額が9.7億円。不用額は1.6億円です。

職員の人件費を合わせると、歳出予算額は144.1億円、支出済額は140.1億円、不用額は4億円、となっています。

参議院には「国有資産所在市町村交付金」というのがあります。
これは、地方にある国の固有資産(土地、家屋及び償却資産)について、「国有資産等所在市町村交付金法」というのがあって、それに従って支払われます。
歳出予算額2.96億円、支出済額も2.96億円、不用額500円が残っています。

参議院施設費」の総額は、予算額54.6億円に前年度繰越額4244万円を合わせて予算総額55億円、支出済額54.4億円、繰越額5053万円、不用額1088万円、となっています。

その中の内訳として、こちらでも「不動産購入費」が計上されていて、予算額43億円に対して支出済額もほぼ満額の43億円、不用額が364円、となっています。
こちらも衆議院と同様、「参議院施設整備等事業費」として、同じく2005年度から2019年度までの15カ年度に渡る予算計上で、こちらは全体で616億円に及ぶ予算額になっているようです。

とりあえず、今日はここまで、ということで。

2016(平成28)年度一般会計決算を読む その3

2016(平成28)年度決算を、引き続き見ていきます。歳出を、あれこれ見ていこうと思います。

 

歳出–皇室費

 

皇室費には予算額補正予算含む)として67億円が計上され、前年度繰越額3億円、予備費2億円を合わせて総額72億円が予算総額になります。

それに対する支出済額は、54億円。15億円を翌年度繰越とし、不用額が4億円、となっています。

 

その内訳は、大きく「内廷費」「皇族費」「宮廷費」に別れます。

 

内廷費

内廷費」3億2400万円は、天皇・内廷にある皇族の日常の費用に当てられるもので、法律(皇族経済法、皇族経済法施行法)によって定額が定められているものです。前年度繰越もなし、予備費の使用もなし。支出済額も同額の3億2400万円で、繰越金なし、不用額なしとなっています。

皇室経済法」では内廷費の範囲を「天皇並びに皇后、太皇太后、皇太后、皇太子、皇太子妃、皇太孫、皇太孫妃及び内廷にあるその他の皇族」としているので、いわゆる直系を「内廷にある皇族」としているのでしょう。

 

これについては、天皇・内廷皇族の日常生活のためのお金で、これは「公金ではない」ということになっているので、その明細についても明らかにはなっていません。ま、「家計費」のようなもので、根掘り葉掘りするのも野暮、というものだと思います。

 

皇族費

そして「皇族費」は、その他の皇族に「品位保持の資に充てるため」独立の生計を営む皇族に支出するもので、これも法律によって年額が定められ、その家族構成によって各宮家に支出される金額は変動します。

「皇族」として、2018年現在では「秋篠宮家」「常陸宮家」「三笠宮家」「高円宮家」への皇族費が計上されています。この費用も、それぞれの宮家の「家計」に当たるものとして、明細はありません。

 

2016年度の歳出予算は2億2362万円。対して支出済額も同じく2億2362万円。ですが、明細を見ると、168円余らせてます。この余りは何でしょうか。ちょっと不明。予算額通りきっちり支出しても良さそうなものですが。

 

宮廷費

宮廷費」は、内廷諸費以外の宮廷諸費に充てるもの(皇族経済法)だそうで、儀式、国賓・公賓の接遇、行幸、外国訪問などの公的活動の費用、皇室用財産の管理、施設の整備の経費などで、これは宮内庁が公金として経理を行っています。

これが皇室費の殆どを占めていて、予算62億円+繰越金3億円+予備費2億円となっていて、歳出予算総額67億円。支出済額は48億円となっていて、15億円が翌年度に繰り越されています。

 

不用額が3億7520万円。これは、明細書に「契約価格が予定を下回ったので、施設整備費を要することが少なかったこと等のため」と説明されています。

施設整備費には、予算額27億円+繰越金3.3億円+予備費3368万円で、予算総額30.8億円。対する支出済額が13.8億円で、余剰のうち15億円が翌年度の繰越金、不用額が1.5億円となっています。

 

その他に不用額が大きいものは、「庁費」が予算総額19億円に対して支出済額18億円。繰越2086万円に対して不用額1.1億円となっています。

「庁費」というのは、職員が仕事するための細々とした支出をまとめたものだそうで、備品費、図書購入費、消耗品費、被服費(制服とか、貸与される衣類なのだろうな)、郵便料・通信費、水光熱費、機器リース料、燃料費などなどを引っくるめたものだそうです。いろいろ節約しているのでしょうか。

 

「各所修繕費」も予算総額13億円に対して支出済額12.5億円。繰越なしで、不用額5644万円。

その他「諸謝金」「報償費」「招宴費」「自動車重量税」(ちゃんと払ってます)「交際費」などが、宮廷費の内訳として計上されています。

 

宮内庁に関しては、内閣府の所管官庁として、別枠で決算報告が出されています。こちらは、ざっと見たところほぼ人件費です。あとは宮内庁病院の経費とか、ですな。のちのち、ゆっくり見ることにしてみます。