乱反射の光跡 in hatenablog

なみへいのブログです。hatenablogヴァージョン。

「顧客に対して手を抜かない」


こっちではとんとご無沙汰してまして。
まあ、さほど読む人もいなかったりするのでしょうが(泣笑)。
そのあげく「何を今さら」な、テレビ番組の話題で恐縮ですが。


NHK総合の番組『クローズアップ現代』でスティーブ・ジョブズ氏を取り上げた回で、日本の最高レベルの研磨技術を持つ企業に、iPhoneの裏板の研磨の注文を受けたことが紹介されていた、と記憶している。
この時に、この企業の社長がアップル社からの要求は「とんでもなく高い要求で、製品を受け取るユーザーが絶対気付かないだろうと思える所まで、高度な研磨技術を要求してきて驚いた」と語っていた。
そこで、ジョブズ氏にこう言われたそうだ。言葉はこの通りではないが、大意はこのようなものだったと思う。
「どんなに見えない所であっても、妥協したり手を抜いたりすれば、それは必ずユーザーに分かってしまう。できうる限り最高のものをユーザーに渡すことが、アップルの使命だ」


最近、ふと思ったのだが、こういう姿勢を日本国内で一番強く持ち続けているのは、実は部品製造メーカーなのではないか? 確証があってそう思っている訳ではないが。
この場合、「顧客」とは元請けの中間製造業であったり大手製造業だったりする訳で。そうした「顧客に手を抜かない」で部品を作って来たからこそ、今でも世界中の製造業に部品を提供し続けることができ、またそれだからこそ、東日本大震災で多くの工場が被災したとき、世界中の製造業に野火の拡がりのような影響を与えてしまったのではないか。…とか思ってみたり。


本当にこれは個人的な感覚でそう感じるだけで、実際どうだったのかはよく分かりません。


ただ、そう考えながら、日本の経済力の指標とされる大企業の低迷ぶりを眺めていると、中小の部品メーカーに比べて大企業がどれほど「顧客(消費者)に対して手を抜かない」仕事ができているのか、ちょっと興味が湧いたり湧かなかったり(笑)。
日本の中小企業の作る部品が、顧客にとって「なくてはならない」製品であったのと同じように、大企業の作る製品は、顧客(消費者)にとってどれくらい「なくてはならない製品」であるのかな、などとついつい考えてしまったもので。


まあ、個人的な感覚の話ですが。当たっているのか外れているのかも、自分でもよく分からないし(笑)。