乱反射の光跡 in hatenablog

なみへいのブログです。hatenablogヴァージョン。

料理の本『650の酒肴』


650の酒肴―素材を活かしてかんたん調理

650の酒肴―素材を活かしてかんたん調理


 こちらの本は、その名の通り「酒肴」に拘った一冊。
 1年を「1・2月」から「11・12月」までの6つの時節に分け、それぞれの時期に合わせた酒肴がこれでもかと紹介されています。
 見開き2ページに料理の写真をまとめ、さらにそのレシピを次の見開きにずらりと並べ、それが200ページ以上に渡ってひたすら繰り返されているのは、ただただ圧巻(笑)。
 さらにこの本、料理の写真がひたすら美麗。湯気とか水滴とか、「美味しそうに見せる」工夫を避け、料理をそのまま撮ってある感じなのですが、光に工夫があるのか、料理の色合い、質感が鮮やかに立ち上がってくる感じで、料理の写真集として眺めていても飽きません。
「まえがき」によると写真はカレンダーのために撮られたものだそうで、なるほどと納得できます。


 さて、レシピですが、これがシンプルで大雑把(笑)。初心者にはちょっと敷居が高いかも。
 食材の量から察するに、大皿に盛りつけてめいめいに取り分けて食べることを想定したレシピのようで、1人分をこじんまりと作るにはあまり参考にならないというか……(笑)。
 それでも、作ってみたりして(笑)。
 食材の量を1/2とか1/3にして、調味料もそれに合わせて加減し、レシピ通りに大ざっぱに作ってみると(笑)、なぜかちゃんと「酒肴」になってます(笑)。


 だいたい、レシピも「シイタケ10個」とか、厳密に何グラムとか書いてあるわけではなしいし、「まえがき」にも「簡単にできるものを」と書いてあったので、レシピ自体が「だいたいこんな感じで」という書き方になっているようです。
 あとは好みに合わせて調味料を加減すればいいわけで。その意味では、本の綺麗さ、写真の鮮やかさに比べて、レシピはひとつの「目安」でしかないのかも。
「酒肴」と呼ぶだけあって、殆どは「日本酒」を呑むときの和風の料理なのですが、和風の料理の肝は「下ごしらえ」にあって、あと焼いたり煮たりするところは多少大ざっぱでも何とかなる、ということかもしれない、などと感じたり。
 もちろん、それは「家で作る酒肴」としては、ということで。別に和食の料理が「簡単だ」とは思いませんが。
 このレシピの「大ざっぱ」さは、「酒を楽しむ」ためにあえてそうしてあるのでしょう。実際、呑みながら作っていても、割りと楽しいし(笑)。


 中には高級食材が使われていたりして、手が出せないようなメニューも載っていますが、そこはそれ、「眺めて楽しむ」ことにして(笑)。
 この前に書いた「シイタケの辛煮」も、実はこの本の中のメニューのひとつ。