乱反射の光跡 in hatenablog

なみへいのブログです。hatenablogヴァージョン。

喧嘩のルール


「喧嘩」と「暴力」の続きになります。


「喧嘩」には、ルールのようなものがある。
……といってもそれは、スポーツのように具体的な「方法」を決めるものではないでしょう。スポーツのような意味では「ルール無用」に等しいのが「喧嘩」ですから。
例えば、こんな感じでしょうか。

「喧嘩は素手でやれ」


要するに「取っ組み合い」ですな(笑)。基本的に武器のようなものは使わない、ということです。よほど彼我に力の差があり、「喧嘩」にならない(ダメージが一方的になってしまう)場合などに、強い方が「使ったっていいんだぜ」(笑)と言うことがあっても、これはその時々に応じての「特別ルール」になります。


素手でやる」ということは、殴る方も殴られる方も「痛い」ということです。当たり前ですが(笑)。取っ組み合えば、相手の痛そうな顔を見て「ああ、痛いんだな」ということが了解でき、その痛みが自分が与えたものならば、自分の拳の痛みから相手の痛みをある程度推測することができるでしょう。反対に殴られた時に、さっき相手に与えた「痛み」を実感できるかもしれません。

「致命的なケガはなるべく避ける」


前の「素手でやる」と似たようなことですが、「喧嘩」の場合、これも重要な要素です。
子供の頃不良(死語)に絡まれて、「殴ってやるからメガネを外せ」と迫られたことがありましたが。「メガネの上から殴らない」というのはルールというよりも「人を殴る時の常識」(笑)でしょうね。TVアニメ『桜蘭高校ホスト部』でもハニー先輩がおっしゃってましたが(笑)。


「メガネの上から殴る」というのは、鼻当てを通して頭の骨に直接衝撃を与えることになるのと、レンズが割れたりして眼球やその周辺に深い傷を負わせてしまう恐れがあり、最悪「失明」という事態を招きかねないから、と思うのですが。
そんなことなども考慮に入れて「殴ってやるからメガネを外せ」などと言われると、相手に怯えながらも「あ、こいつ、優しい」などと感じたりする訳で(笑)。


こうしたことなどに注意していれば、子供の場合、素手素手で取っ組み合っている限りは、取り返しのつかないケガを相手に負わせてしまうことも殆どないでしょう。せいぜい打撲とか、ひっかき傷とか咬み傷とかでしょう。


日常生活に支障をきたし、しかもそれが自然に完治しないようなケガ、例えば失明とか、四肢の不随とかを招くような大ケガというのは、日常生活に支障をきたすだけでなく、将来の人生設計をも左右してしまうことになります。こうした大ケガになった場合、それはその場限りのものではなくなり、家族・保護者、関係者を巻き込んでの問題になってしまいます。


こうして複数の関係者が関わるとこれは「喧嘩」ではなく「事件」になってしまい、加害者・被害者とその関係者の中に「禍根」を残してしまうことになります。
これは当初の喧嘩の原因である「自己主張のぶつかり合い」から大きく隔たったものになってしまっています。


あくまで「喧嘩」は「喧嘩」として始めて、「喧嘩」として終わらせることが重要です。「致命的なケガを負わせない」というのは、あくまで「喧嘩」が「自己主張のぶつかり合い」であって、「相手を再起不能にする」ことが目的でないことを考えると、当然のルールではないかと思います。


「喧嘩」の途中で不運にもどちらから大きなケガをしてしまった場合は、すぐに「喧嘩」を中断して「事故」として近くの人の助けを請う、保護者に連絡をする、などした方がいいでしょう。


「致命的なケガを負わせない」というのはつまり「禍根を後に引きずらない」ためのルールです。「禍根」を引きずらなければ、後々双方の仲直りの機会はいくらでもあるのですから。
 また「禍根」を残さないことで、後々冷静になった時に、自分の主張と相手の主張を客観的に比べることもできるようになるでしょう。


くどくどと書いてきましたが、このようなことを意識しながら「喧嘩」をするためには、ある種の「冷静さ」が必要です。喧嘩の相手には「何だコノヤロウ!」とか言いながら、周囲の人にとばっちりを与えてしまった時には「あ、すみません」と言えるぐらいの冷静さ、と言いましょうか(笑)。


あくまで1対1で始めた喧嘩は、1対1で終わらせることが大事でしょう。人を巻き込んでの「抗争」になってしまえば、個人レベルのコントロールを超えて「憎悪の連鎖」が起こってしまうことにもなってしまいますから。
喧嘩はあくまで「個と個のコミュニケーション」であるという前提に立って、しっかりとした「取っ組み合い」をしてほしいと思います(笑)。


 ……何で「喧嘩」のことに、こんなにムキになって文章を書いているのかな、僕は?(笑)
 自分でも解りませんが、なぜかまだ書き残していることがあるような気が……(笑)。