時事ドットコムの記事で、自民党の河野洋平元総裁が「新中選挙区制」のアイデアを提案している。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023081100420&g=pol
選挙制度が、民意を拾い上げ、反映させるものになっているのかどうか、どういう選挙制度が日本にふさわしいのか、これも検証し続けていく必要があることだろうと思う。
「小選挙区制は二大政党システムをもたらし、比例代表制は多党システムをもたらす」と、フランスの政治学者デュヴェルジェの法則が有名で、日本は二大政党を目指して、中選挙区制から小選挙区制への制度変更を行ったわけだが。
民主党が政権を獲得した時点でも、自民党以外にも公明党、日本共産党、社会民主党、みんなの党、国民新党、新党日本、新党大地という9党が存在していたわけで。
2012年に自民党が政権を奪回した時にも、民主党以外に日本維新の会、公明党、みんなの党、日本未来の党、日本共産党、社会民主党、新党大地と、同じく9党が存在していた。
二大政党制というのは、政権交代がしやすいと言われていて、政権運営にも緊張が生まれる、と言われているが、そういう、二大政党による政権運営を、国民はどれほど支持しているのか、というと、自分にはよく分からない。
国民全体の傾向としては、選挙制度について、どう考えているのだろうか。
政党が二大政党に収斂されて、二大政党が選挙のたびにガチンコで戦う政治がいいのか、欧州の多くの国家のように、いくつもの政党が一定の得票を得て、連立交渉の議論を重ねて、連立政権を成立させるのがいいのか。
……その前に、いくらでも議論しなければならない課題がありそうだが。
民主主義のあり方。投票という「国民の選択」を、選挙制度の中でどう拾い上げるか。選挙の結果に対して、候補者がどう返すか。そして、投票する、という「国民の選択」を、国の運営に、どう反映させていくか。
道のりは遠そうだが、一歩ずつ、考えていくしかない、のだろうな。